チタンは大変優れた金属です。医学、宇宙工学、さまざまな分野で活躍しています。シルバーは酸化して真っ黒になります、チタンは変性しにくいです。シルバー並みのお値段でハイクオリティのチタンが手に入るのも、ヴァンエールならではです!
チタンの三大特徴と言えば『軽い』『強い』『錆びない』。代表的な3つの金属、銅・鉄・アルミニウムと比べてみると、それがはっきり分かります。
まず、『軽さ』ですが、これは密度(どのくらい詰まっているか)を比べることによって分かります。例えば、満杯に水の入ったバケツと、半分水の入ったバケツの重さを比べれば、水の量が半分のバケツの方が、当然、軽いように、密度が少なければ、軽い金属だと言えます。
アルミニウムの軽さには及ばないものの、鉄の3分の2程度。銅と比べると、半分くらいになります
チタンだけでできた金属を純チタンと呼びます。
それに対して、色々な金属をまぜたものを合金(チタン合金)と呼びます。
チタンはこの合金にすることによって、さらに、使いやすくなっていくのです。
ここでは、チタン合金を分かりやすく3種類にまとめてみました。
特徴のところで少し触れましたが、チタンは885℃の高温で変身する金属です。
この変身前の状態を安定させて合金にしたものを『α合金』と言います。
α合金の特徴は、たわむ力がさらに強化されていることです。
強い力で曲げても、元に戻るのが、このα合金です。
反対に変身後の状態を安定させて合金にしたものを『β合金』と言います。
β合金は熱を加えることによって、非常に高い強度を得ることができます。
α合金と比べると、たわむ力は弱いものの、固くて曲がりにくく、塩水や酸などの薬品にも、とても強いのが、その最大の特徴です。
そして、最後が『α+β合金』です。
これは変身前と変身後のいいところをあわせ持つように作られました。
適度な強さを持ち、曲げて元にもどる力も申し分ありません。
つまり、ひとことで“チタン”と言っても、実はその用途に応じて、様々な種類のチタンが選ばれて使用されているのです。
お父さんのゴルフクラブが、軽くて強く、さらに、シャフト部分にはたわむ力が求められ、ヘッド部分では非常に強い硬度が求められているならば、それぞれの部分に最適なチタンが使用されます。
キャンプで使うお皿が、熱いスープを注いでも手を火傷しない事が重要なら、熱伝導率の低いチタンが選ばれるわけです。
未来の金属チタンは、世界中のいろんなところで活躍しています。
特徴のところで書いているように、チタンにはアレルギー反応をひきおこさない特徴があります。ですから、体に触れるアクセサリーやスポーツ用品、体内に使う医療器具などの“民生品”の分野で多く見ることができます。最近では、この分野での利用が特に増えているので、みなさんの目にとまることも、さらに多くなることでしょう。
社会の授業で習った、化学工場(化学プラント)では、薬品に強い特徴をいかして、容器やパイプなどの原材料として使われています。
そして、私たちの生活に無くてはならない電気を産み出す、発電所でも活躍しています。電気を産み出すタービンの蒸気を冷やして水に戻す装置(復水器)は、熱に強く、さらに海水を使うので塩水に強い必要があります。これにはチタンはもってこいです。
また、軽くて強いチタンですから、飛行機の機体にするには最適です。アメリカ合衆国やロシアでは、早くから軍用機の機体に使用されており、旅客用の最新型ジェット機にも多くのチタンが使用されています。
金属に色を付ける方法は様々です。鍍金(メッキ)もその一つでしょう。ペンキなどを塗装する方法もあります。要は金属の表面が様々な色に見えるように加工するのですが、チタンの場合、特殊な方法によって、その表面にごく薄い皮膜をつくって着色することができます。
この、ごく薄い皮膜は非常に耐食性に優れているので、塩水や薬品などによって簡単に錆びたりとけたりすることはありません。つまり、チタンは、色あせたり、変色したりすることなく、いつまでもその美しい色を保つことができるのです。
酸性雨や海風の影響を受けにくい性質ですので、屋外のモニュメントや芸術品には、まさに最適です。被膜の厚さによって発色は自由自在ですから、あらゆる創造物(クリエイト)に対応できます。
ある時はアクセサリーとして宝石のように輝きます。また、ある時は、前衛芸術のモニュメントとして感動を与え、ある時は、ブロンズ色の彫像として心を癒します。
チタンの色はしいて答えれば、「虹色」と言えるかもしれません。